
美容師をやめようと考えた理由
私は美容師を約8年やっていました。
活躍する美容師を夢見て、日々練習にはげみました。
私は約3年ほどのアシスタント期間と約1年のジュニアスタイリストの期間がありました。
その後4年位スタイリストとして仕事をしていました。
徐々に上達していく自分が嬉しかったし、こうして美容師として仕事ができている現実には満足していました。
結果として、1日で10人以上の指名が来る日があったり、1日の入客を20名近く担当する日があったりと本当に忙しくて、ご飯も食べれないような状況がずっと続いていました。
常にお客さんを何人も抱えている状況で、アシスタントに指示を出しながら仕事をしなければいけないので、常に気を張った状態で、疲弊しきっていました。
開店から、夜の21時ころまでご飯も食べず仕事して、帰るという日もありましたし、繁忙期は30連勤とかもしていました。熱が39度あっても仕事していました。
今でも活躍している美容師は当然こんな感じで仕事している人はたくさんいると思いますし、都市部でも地方でもこういう美容師は当たり前にいます。
そんな業界が当たり前だと思って仕事してきました。
毎日寝るだけで家に帰り、休みは講習に行くときもある。
そんな日々が「美容師なんだと」思いながら過ごしていましたが、とある事きっかけで「美容師は損してるのではないか」と思う事がありました。
それは、「結婚」です。
結婚しても生活は変わらず、少ない休みと、長い拘束時間で働いていました。
その時ふと、このままでいいのだろうかと感じた時でした。
有給なんてあるようでないものだったし、休みもとれなくて新婚旅行も行けてないし、
(その時、今みたいに面貸しとかあればなー)
美容師を辞めようと考えた時に見える風景
私は結婚してから美容師を続けるべきかという事を考えるようになりました。
そして一番考えるようになったのは、「子供が生まれた時でした」
この時は先のことを色々と考えました。
そして、子供が大きくなるにつれて更に考えるようになりました。
「美容師だから、社保はない」
「美容師だから土日祝日は休めない」
「美容師だからボーナスはない」
「美容師だから季節休暇もない」
「美容師だから帰りが遅い」
そんな事でいいのだろうかと。
そして、さらに考えてしまったのは、
「子供の運動会もいけないのか」
「子供と風呂もご飯も一緒に過ごせないのか」
「何でもかんでも妻に任せっぱなしでいいのだろうか」
というように考えるようにもなりました。
そうなってしまうとなかなか後戻りできないというか、
「なんて損な仕事をしているのだろうか」という事が常に頭にあって、
毎日悩む日々が続いていました。
美容師を辞めるのかと考えたていた時に現れた会社員
美容師を辞めたいと考えていた時のとある休みの日、
仕事がらなかなか友人の集まりには参加できないままでした。
毎回くれるのでなるべく行こうとは思っていましたが、ずっと行けないままでした。
そんな自分の事を考えてくれたのか、平日の夜に自分の家の近くにみんな集まってくれて、久しぶりに友人と飲み会が開かれました。
友人の中には、
みんな知ってる超大手の一流サラリーマン、その隣も同じ、一人は国立大を出て公務員、もいます。
よく私なんかを相手にしてくれるものです。(部活が同じだったんです…。)
久しぶりで色々と話を聞いていると、
「今度の休み何連休??」
「7連休」
「俺も俺も~」
「やることないわ~(笑)」
「ほんとにどうやって過ごそう」
「これ暦通りだから1日出勤ある~」
……
なんだそりゃ~~。どういう事??
「俺、全部出勤何だけど」
「まあ、美容師だからしょうがないよね~」
もちろん、世の中の事はわかっていたし、毎年何連休とかあると「いいなー」って思っていましたが、一番ダメージが大きかった。
ボーナスの話も聞いたし、手当の話も聞いた。有給も。
今では当たり前のような事でも、当時の美容師には全く無い事だらけで
その時、私は美容師を辞めると心の中で決断した日でもありました。